図書館で借りた本・絵本【27冊目】:であえてほんとうによかった

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絵本:であえてほんとうによかった 宮西達也(みやにしたつや)/作・絵 ポプラ社

2作続けて同じ作家さんの絵本なんですけども、この絵本はかなり長文でかなりのページ数があります。

なので読み聞かせは1回で終えるならいいですけど、周回ねだる子にはなかなかつらいものを感じさせます。

でっかい絵本のページに端から端まで文章がぎっしり書かれている。加湿を十分にして挑むべし?!

物語自体は恐竜の話で、大人のティラノサウルスと子供のスピノサウルスが主人公。

子供のスピノサイルスを食べようとティラノサウルスが近付いたところで、突然地震が起こってしまう。

地震の影響でティラノサウルスとスピノサウルスがいた場所は地面が裂けて切り離され、小さい島になって海に流されてしまう。

そこからお互いに励まし、助けあって過ごした後に…?という友情でも描いているのかな?

と思うような作品ではあるけども、最後の最後で「あ~そういう方向にもっていく作品なんだねぇ」と、ちょっとガッカリした。

ティラノサウルスが犠牲になるんだけども、「いやそもそもアンタ何しようとしてた?」というのと自ら犠牲になって死んじゃえば美しく舞台を去れるみたいな思想?日本人は死が美学というか、自己犠牲を美しく描こうとする定番の考え方があるので、その典型的な「自己犠牲は素晴らしい生き方」を強調して教えこむかのような作品。

まぁ、そうしたほうが作品として作りやすいからそうするんだろうけど、なんだかなぁ…読んでいて最後はガッカリした。「自己犠牲は素晴らしい」「死が美学」これらの作品が多い年代なんだろうなぁ。

個人的にはどうせなら二人そろってハッピーになる作品だったら良かった。言っちゃ悪いが自己犠牲を植え付けるようなストーリー展開は後の世の子供にイイ影響を与えるとは到底思えんのだが。

かといって搾取するとかそういうのもどうかと思うしなぁ。大昔の作品とかはもっとヒドイのが多いから、この作品だけがどうというものでもないけどね。

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